裁判所から離婚に関する書類が届いたら 対応のポイントを弁護士が解説

配偶者と別居中に、突然裁判所から書類が届いた…。このような場合、離婚協議はどう進めるのがよいでしょうか。今回は、裁判所から離婚協議についての書類が届いた場合の対応について解説します。

■まずは中身の確認を

突然、裁判所から書類が届き、驚いたことでしょう。まずは慌てずに開封し、何の書類かを確認しましょう。おそらく、以下のような書類が入っているはずです。

 

・調停期日通知書

離婚調停が行われる期日が書かれています。本人不在でも調停は開かれますが、相手方に有利な条件で進んでしまう可能性がありますので、無断欠席はしないようにしましょう。仕事の都合など、どうしても期日に参加することが困難な場合は、期日変更申請書を提出することで変更を依頼することができます。とにかく、無視をするのだけは避けてください。

 

・調停申立書

相手が何を求めているかが記載されています。離婚したい、夫婦仲を円満に回復したい、生活費を払ってほしい、子供との面会希望など、調停で話し合う内容のほか、相手の言い分が書かれていることもあります。

 

・答弁書のひな形

相手の申立書の内容に対して、あなたの言い分を記載する書類になります。提出期限が設けられており、調停期日の1週間前までとされることが一般的です。記載方法の説明書なども同封されていますが、調停委員にあなたの主張を伝えるための重要な書類です。提出した書面の内容によっては、調停の進み方が変わるおそれもあります。一人で対応せず、弁護士に相談しながら作成することをおすすめします。

 

■相手に弁護士がついている可能性

調停の申立書が届いた時点で、相手に弁護士がついている場合もあります。こうした場合、調停の場では、離婚交渉のプロである相手の弁護士が、相手に有利な条件で進めようとします。自分だけで対応しようとすると、調停委員が相手の弁護士に言いくるめられてしまうリスクもあります。

 

相手方の申立書についても、弁護士の助言に基づいて作成されていた場合、ご自身で作成された答弁書の内容と比較された時に、相手の主張が重視される可能性も否定できません。相手方にしか弁護士が付いていないと、ご自身に不利になるリスクがあります。話し合いを対等に行うためには、ご自身も弁護士に依頼することが重要です。

 

■無視したらどうなる?

裁判所から届いた書面を無視して答弁書を提出せず、調停期日も無断で欠席した場合どうなるでしょうか。話し合いに応じる意思がないという悪いイメージを調停委員に与えてしまうだけでなく、話し合いによる解決の余地がないと判断され、離婚裁判という大事に発展してしまう可能性があります。

 

離婚裁判となった場合、話し合いは必要ないため、どちらかが応じる応じないに関係なく。離婚の成否が判断されます。あなたの主張を伝えないままに、相手方の言い分に沿って判決が下されてしまうおそれもあります。相手の主張に納得がいかないこともあるでしょうし、ご自身の言い分に沿って公平に進めたいのであれば、必ず答弁書を提出し、調停に参加するようにしましょう。

 

■まずは弁護士に相談を

離婚調停においては、離婚問題に精通した弁護士に相談してアドバイスをもらいながら進めることが解決の近道です。離婚裁判といった大事になる前に対処することが重要です。

当事務所には、離婚問題の豊富な解決実績のある離婚弁護士が所属しており、離婚を進める上で必要なアドバイスとサポートを提供いたします。

裁判所から書類が届いてお悩みの方の力になりますので、ご相談をお待ちしております。